完山聖奈さん(3期生/4期共同代表)

簡単に自己紹介をお願いします。

東京大学法科大学院の3年生です。学部時代は京都で過ごしましました。今は弁護士を目指しています。薮中塾には2017年から2019年にかけて所属していました。前半1年は3期生、後半1年は4期の共同代表として運営に携わりました。今日はよろしくお願いします!

こちらこそ、よろしくお願いいたします。法曹界を目指されているとのことですが、なぜその進路を選んだのですか?

実は、もともと外交官を目指していましたが、外交官でなくても海外との橋渡しができる仕事は多くあることに気付きました。弁護士であれば、企業法務といった形で日本と海外の企業の橋渡しができる、ひいては日本の役に立てるのではと考えています。学部時代に大学対抗交渉コンペティションに出場した経験から、企業間での交渉に携わりたい思ったこともきっかけの一つです。将来的には、交渉教育に貢献できればと考えています。

 

ありがとうございます。次に、塾生時代のお話を伺えればと思います。塾生時代の活動で印象に残ったことを教えてください。

1つ目は3期生の時の公開イベントです。私自身はイベント係として塾生全体をリードする役割を担いました。テーマ決めは難航し、先生からも喝が入ったことを覚えています。それまでのイベントではゲスト対談に時間を割いていましたが、普段の薮中塾の姿を魅せるためにゲストをなしにするという決断をしました。最後に思い切って決断する力もリーダーには必要、話し合いで決めることも大切なのは勿論ですが、前に進めていくために決めることもリーダーにとっては必要であると学びました。そうして問題に真摯に向き合って出した私たちの決定を、先生が尊重してくださったことも、塾を塾生自身がデザインしていくという薮中塾の特徴を表していると思います。

 

もう1つは4期共同代表を務めた際の卒塾式です。卒塾式は1年間の集大成です。共同代表として1年間、その期のカラーも考えながら、各勉強会やイベントを運営し、思いもよらないことも起きながらも、1年間頑張り抜きました。卒塾式では塾生が1人ずつ思いを語る時間を設けましたが、「入ってよかった」と言ってくれる塾生が多かったことは印象に残っています。何より、私たち自身が選考の際に大切にしていた多様性や個性など、運営側の意図した団体のカラーになったこと、それを塾生も実感してくれたことに達成感を感じました。最後の最後で家族みたいになれたと先生にも言ってもらい、運営をやってよかったと思いました。

薮中塾で得られたものはありましたか?

たくさんありますが、その中から4つ挙げさせてください。
⑴ 薮中塾生のDNAー塾長がよく言う言葉から2つ。
①Speak out with logic   これは、弁護士としての活動にも通じる大切な言葉です。
②Get Out Of Your Comfortable Zone  現状に満足せずに挑戦していく姿勢のことです。
⑵ 堂々と話す姿勢
これを意識すると、話している内容にさらに説得力が持たせられることを薮中先生の姿を見て痛感しました。

⑶ 多様な価値観に触れられたこと
ゲノム編集の話(遺伝子研究をしている先輩から)、看護学部・社会人からの研究者・留学経験者からの話など、様々な話を聞くことができました。ただ、自分から何か与えられたとは思っていません(学部生の法律の知識はたかが知れています)。専門性がないことは自分の弱みだけど、それならこの団体に何が与えられるのか、自分の強みとは何かを振り返る機会にはなりました。

⑷ 尊敬できる人々との出会い
京大生=できる!って見られがちです(笑)。薮中塾に入ることで「同い年でこんなにすごい人がいるのか!」と思える人と出会いました。同世代にはまだまだすごい人がいるから、現状に満足せずに学び続けていくことの大切さを知りました。

最後に薮中塾に対する思いを聞かせてください。

薮中塾は「家族」ですね。構成員が頑張っていたら刺激をもらう。そして自分も頑張ろうと思える存在です。将来的に交渉教育に携わりたいと思えたのは、薮中先生という存在に出会えたことが大きいです。事務次官を引退された後も、若者に自分の知識と経験を還元しようとされているのはすごいことだと思います。自分自身も、弁護士というポジションに満足するだけではなく(なれるかはわかりませんが…笑)、薮中先生のように自分の経験や知識を社会・若者に還元できるようになれたらいいなと思います。